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VOL.164「ネット・オークション考」
ヤフーのインターネットオークションを日頃利用しているんだけど、取引で最
近嫌な思いが続いているんで、ひと言書こうかな。
いや何、ありがちな話なんだけど、私、例えばアンティーク・コレクションで
ちょい昔の日本の普通切手とかを出品したりする。それで、まあ最初の価格は
額面でいって(昔の額面は、かき集めてもショボいもの)それで、それを超え
たらまあいいか、なんて思いで出品する訳です。写真とかも、とりあえず写し
て。
でも、巷の切手マニアって、どうしてもその状態にこだわるわけです。何故な
ら状態によって値段が全然違うから。それで、出品する側も、その切手の状態
を書くわけですが、それがどうにも主観的て言うか、人それぞれの判断・突き
詰めれば「感覚」によるところが大なので非常に難しいのです。なかなか、伝
わらないし、細かく伝えると、それ程でもない物でも返って敬遠されたりする。
私なんかに言わせれば、そもそも個人のコレクションにそんなに完璧・期待で
きる物はない、という感覚でいるんですが。まして、ネットでは実物を確認で
きないのですから難しいのは当然です。
でも、そうは言っても私も出来るだけ正確に書いている心算なんですが、落札
者によってはすごく上位の完璧なところの思いで落札されているようで、それ
で実際の品物を見て、「違う」「こんな筈じゃなかった」と苦言を頂いたりす
る訳です。
何から何まで細かい所まで書くのは大変だし、額面とか、額面以下なら実際の
郵便に使っても別に損する(まあ、送料とか余分に必要じゃん、と言う人もい
る)訳ないのでいいかーなんて甘く見ていたらひどい目に逢う事必至だ。
私も今までに何度もそんな経験しているので、商品コメントには「普通品です」
とか、「状態に神経質な人はご遠慮ください」などど断わりを書いている心算
なのですが、届いた物が期待と違うのか、「残念です」とか、「これでは良い
評価は出せません」とか、メールで連絡してくる人が要る。
こちとらも、慈善事業でやっている訳でないのだけど、昨今のオークション人
口の増加で、厳しい価格競争から、額面以下で少々の損しながら出品している
物もあるなかで、そんな上から目線でものを言われた日にゃ、「こりゃ、かな
わん」とそんな情けない気にもなる訳です。出品者も落札者を評価できるのだ
けど、そんな対等な関係を忘れているんじゃない、と思ったりする。
「額面以下ですから、通信用にお使いください」と書いたらどう?なんてわざ
わざコメントの提案をしてくれたりもする。
まあ、それはそれでいいかも知れないけど、どう書いてもそんなギャップは埋
まらない気がしてならない。まさか、「実物見たらがっかりする事に間違いな
いですが、本当にこんな品物でよかったら入札してください」などとは普通の
人は書かないだろう。まあ、値段にもよるけど。まずそもそも論で、皆さんネ
ット・オークションに期待しすぎは禁物ですよ、と言いたい。
切手に限って言えば、額面で買えるぐらいのものは、それは状態など期待する
方がどうかと思うがいかが?何度も言っていやらしいが、こっちは損して慈善
事業で売っているものを、そんな細かい理屈と口調で、いちいち書いていただ
いてもお相手する暇などないのだ。
満足いく状態の物を買おうとするならば、インターネット・オークションでそ
んなに安く買おうとするのが、そもそもの間違いとは思わないのだろうか?
否、きっと「そりゃ、逆ギレだよ」と言っていただけるのだろうな。トホホ。
2008年5月5日
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